罪相殺システムは破滅への一本道

  • 2016.08.13 Saturday
  • 20:14
8/11(木)に大人のための国語セミナーを開催しました。
今回のテーマは「損しない対話術」。

40人、大入り満員です。
ありがとうございました。

この日、一番の目玉アイテムは「感情貯金」だったといえます。
http://togetter.com/li/936219

実際、Twitterなどで知って参加してくれた人の多くは、
上記リンク先の感情貯金についてのツイートから、
このセミナーの存在を知ってくれた方が多かったようなので。

感情貯金についてはリンク先を読んでもらうことにして、
そこから派生して出てきた話題「罪相殺システム」について
少し説明してみようかなと思います。



続きを読む >>

YESを引き出す交渉術

  • 2016.02.03 Wednesday
  • 16:17
2016/2/28(日)10:00〜18:00
大人のための国語セミナー 2016 冬の陣
「YESを引き出す交渉術」


http://goodcommunication.jimdo.com/2016%E5%B9%B4%E5%86%AC%E3%81%AE%E9%99%A3/


今回は「交渉」についてのお話し。

私たちの生活は交渉であふれています。

・家族に洗い物をしてもらいたいとき
・異性をデートに誘うとき
・同僚に仕事中に雑談をするのをやめてもらいたいとき
・顧客のクレームに対応するとき
・部下や子どもを教育するとき
・商品を顧客に買ってもらうとき
・上司とかけあって、有給休暇をもらうとき
・就職面接において、自分を採用すると会社にとって得であると理解してもらうとき

日々は他人との交渉の連続です。


続きを読む >>

トランス誘導ワークショップの参加者感想

  • 2015.12.18 Friday
  • 14:24
遅ればせながら、11月21〜23日の三連休で行った
トランス誘導ワークショップの感想をアップしました。

トランス誘導ワークショップはたいてい濃厚な三日間になります。
今回もそうでした。

内容はこんな感じ。

1日目は、トランス誘導のデモンストレーションと基礎的なトランス誘導の練習
2日目は、前日の復習とより踏み込んだトランス誘導の練習
3日目は、トランスを用いた実践応用のデモンストレーション

特に3日目は多くの人が驚くようです。

自分の中にも他人の中にも無意識というものが存在していて、
それは確かに仕事をしている!

そう実感するからです。


今まで、無意識を無視して気にせず生きてきたことが
ちょっと恐ろしく感じられる瞬間です。

参加者さんの感想にもありましたが、

「これをもっと早く知っていたら……」

という気持ちに多くの人がなります。



この三日間でなによりも知ってもらいたいのは、

無意識とはどのようなものなのか?
どんなふうに無意識を取り扱うと自分や他人を幸せにできるのか?

ということ。

実のところ、催眠トランス自体は無意識とコミュニケーションをとるためのツールにすぎません。
だから、催眠トランスは重要じゃないといえば重要じゃない。
無意識ときちんとコミュニケーションが取れればそれでいい。


でも一方で、ずっと催眠トランスに関わり続けてきたからこそ
無意識についてより深く体感的にわかってくることもあります。

催眠トランス下ではいつもよりも無意識がむき出しの形で僕らの前に存在する。
そんなむき出しの無意識と関わり続けていることで初めてわかることというのも多いのです。

重要なようで重要じゃない、でも、重要じゃないようで重要な催眠トランス。

以下に参加者さんからの感想をアップしておきます。

たぶん、読んでもよくわからないと思いますが。
結局、催眠トランスは実際に体験し、練習してみないとわからないことだらけなんですよね。

ちなみに来年度のトランス誘導ワークショップはスケジュールの都合上、一回だけ。

2016/3/19(土)、20(日)、21(月・祝)の三連休でやります。

色々と他の仕事が忙しくて、
これ以上、三連休を確保できなかったのです。

お申し込みは、

http://mentane.net/workshop/pg100.html

こちらからどうぞ。


では、今回の催眠ワークショップについての参加者からの感想です。

ケロクソン

 

おぎさん

トランス誘導にあたって、イエスセット・承認・リーディングの流れがあることを知りましたが、
その中でもイエスセットと承認が重要な役割を担っていること、
リーディング(暗示・期待)は少なくてもいい、
というのが強く印象に残りました。

人に変化を促すためには、相手をよく観察し、小さな変化をほめること、
その小さな変化が雪玉が転がって大きくなっていくように、
小さな変化を大事にすることが重要だとわかりました。

たとえ話の効果や話し方などを知りたかったので、とても参考になりました。

一人で勉強しているとわからないことを、丁寧に解説していただいて、
三日間、とても楽しく学ぶことができました。

自分の興味のあること、知りたいことを何かしら必ず持ち帰れると思います。

これからもこういった面白い講座を続けてください!



田中大介さん

「催眠」だけでは何もできない。
催眠はあくまで道具なので、どのように活用するかは自分次第。
イエスセットの効果、アナロジーの効果が共に強烈なインパクトを自分に与えました!

とにかく、衝撃の連続の三日間でした。

自分のコミュニケーションツールの幅が一気に広がったのを感じます。

自分の枠を壊してくださった先生に心から感謝いたします。

ありがとうございました!!

ブログの更新楽しみにしています!



AZさん

トランスと言っても、日常生活でも既に体験しているものだという意外さ。
私は気功や瞑想をやっていたので、反応が他の人とは少し違ったようです。

個人的にはヒーリング等と組み合わせた総合的な心理療法ができないかと思っています。
まずは家族を対象に……

もう少し早くお会いできてれば……と思いました。
期待を裏切らない講座です!



S・Kさん

トランス誘導の全体像よりイエスセット、承認の大切さ、
無意識の存在の扱い方を知ることができ大変有意義でした。

本当に濃密で有意義な三日間でした。
ありがとうございました。



ポテトさん

トランスとはどういうことで、何の役に立つの知りたくて参加したので、
それが体験できてよかったです。

初日、二日目で学んだことがどう活用されるのかを
最終日に色々と見せていただいたのでよく理解できた気がします。

日常生活でトランスに入る技術をどう使うのか試してみたり、
エリクソンの書籍を読んで、帰ってからも理解を深めたいと思います。

参加する方は、トランス体験を楽しみに来てください!


 

トランス体験と電車内の居眠り

  • 2015.11.12 Thursday
  • 18:31
もうすぐ半期に一度のトランス誘導ワークショップだ。


そういうわけで、告知がてら、催眠がらみのことを書いていこうと思う。

今回、久しぶりに自分のブログを開いたのだが、
前回書いた記事がちょうど一年前のものであった。

まさに去年も今の時期に同じようにトランス誘導ワークショップがあって、
やはり告知がてら催眠がらみのことを書いていた。
YESセットについてだ。
ついこの前書いたつもりなのだが、もう一年経っていたのか……

ブログを間を空けずに継続的に書くというのはなかなか大変だ……

さて、本題に戻ろう。



うちの催眠トランス誘導ワークショップに参加された人は
催眠というものに対する印象が変わることが多いようだ。
催眠、トランスというものに抱いているイメージと
実際に体験したものとの間に違いがあるのだ。

一般に催眠とかトランスとかいうと、ショー催眠の印象が強いらしく、
催眠とかトランスというものは強烈な魔力のような何かで
人を言いなりにさせるようなイメージでとらえてやってくる人が多い。

いざトランス誘導ワークショップが始まると、まずはそのイメージの更新が行われる。
なるべく参加者全員がトランス体験をできるようにワークショップを組み立てている。
必ず一回はぼくが直接参加者一人一人を誘導するように心がけている。
そうすると、どうしても定員は少人数になってしまう。

でも、きちんとしたトランス体験を持つことは、
トランス誘導を身につける側にとっても大変に重要なことだ。
自分が入れないトランスを他人に対して自信をもって堂々と誘導するのは難しいからだ。


さて、では実際のトランス体験とはどのようなものなのか?
体験を言葉で表すというのはなかなか難しい。

料理の味を知るには言葉で伝えてもらうよりも、実際に試食するのが早いように、

「ぜひワークショップに参加して実際にトランスに入る体験してみてください」

という話になってしまうのだが、とはいえ、それだけだとちょっと不親切だ。
そこで、今回は「トランス体験とはどのようなものか?」ということを
なんとか言葉で伝えてみよう。


トランス状態とか催眠状態とかというものを誤解を恐れずにたとえてしまうと、

「電車内での居眠り」

にかなり近い。

以下では、4つの点についてトランス体験と電車内での居眠り体験との共通点を説明していく。



1.無自覚で事後的

トランス体験も電車内での居眠りも「無自覚で事後的」である。

「抗しがたい力にねじ伏せられる」

というより、

「(周りで見ていた人達がいうには)気づいたらトランスに入っていたようだが、
どうも自分にはその実感もない」

というほうがトランスを初めて体験した人たちの感想に近い。

実際にトランスを体験すると、一般に持たれているイメージに比べて、
自分がトランスに入っていることを自覚するのは予想外に難しい、
ということに気づくだろう。

これを理解するために、
ちょっと電車内で居眠りしているときのことを思い浮かべてもらえるだろうか?

あなたが電車の座席に座って瞼を閉じる。
そして、そのまま自然とボンヤリと物思いにふけりはじめる。
このとき、何かを考えようと意図しているわけではない。
単にそのときに気になっていることを自然と無意識的に考えてしまうだけだ。

……そして、そんな風に目を閉じてボンヤリとなにかを考えているうちに……

いつの間にか意識が飛んでいた自分に気づく。
そして、目を空けてあたりを見回すともう電車は最寄駅のすぐそばまで近づいていた!

そうやって、あなたは自分が電車の中で30分も居眠りしていたと知る。

居眠り中に「自分はまさに今、居眠りをしている!」と自覚することは難しい。
自分が居眠りをしていたということを事後的に知ることになる。

電車の中の居眠りというのはこんな感じだろう。


催眠トランスもこれに近い。

トランスに入っている人は、誘導者の声がちゃんと聞こえている。
意識を失うわけではない。
そして誘導者の声を聴きながら、それにまつわることをただボンヤリ考えている。
普段と同じような状態であり、まさにトランスに入っているときに、
「ああ、今、自分はトランスに入っているなー」と自覚することはあまりない。

そして、トランスから目覚めた後、初めて自分がトランスに入っていたことに気づく。

いや、トランスから目覚めた後も自覚できないことも多い。

少なくとも、トランスに入っている最中はよほどトランス慣れしていないと、
自分がトランスに入っているとは気づけない。
そのように曖昧で微妙な感覚だ。

「今、自分はトランスに入っているなー」と自覚しながらトランスに入るのは結構難しいのだ。


2.時間の歪曲

「時間の歪曲」とは時間感覚がゆがむことだ。
ほんのわずかな時間を大変に長く感じたり、大変に長い時間をほんの一瞬に感じたりする。

トランス下でも居眠り中でも、ほんの数分、目を閉じていたつもりでも、
実際には30分経っていたりする。

ちなみに、ぼくはトランス誘導を自然と引き起こす話し方をする癖が身についてしまっている。
だから、トランス誘導ワークショップ以外のワークショップでもそれが出てしまって、
ワークショップ参加者に時間の歪曲がよく起こっているようだ。

丸一日ワークショップをやって、あ、もう終わりの時間だね、となったときに、

「もう一日が終わったんですか!?なんだかあっという間でしたね!」

と驚く人は結構いる。

トランス誘導というのは形式ばった儀式をしなくても慣れてくれば自然と行える。



3.意識活動の低下

私たちは居眠り中に見た夢の内容が理不尽で現実離れしていても、
夢を見ている最中はなんの違和感もなく自然と受け入れる。
目覚めてから「変な夢だったなあ」と感じるだけだ。

トランスに入った人も同じようなことを言う。
普通だったら受け入れにくいようなちょっと難しい暗示を伝えても、

「なぜか深く考える気が起きなくて、ちょっとおかしなことを言われても
なんとなく『そうなんだー』と違和感なく受け入れていた」

そんな風に述べる人が多い。

これは意識活動が低下しているからだ。
意識が司る論理的な思考、事実に縛られる思考をあまりしなくなる。

クリエイティブな作業を行うようなときは、
こういう意識の縛り、現実の縛りを外した状態でものをじっくり考えることも重要だ。

多くのアーティストは作品を作るときに自然とトランス状態に入っている。



4.記憶の健忘

居眠りの時に最初ぼんやりと考えていたことは、いずれそこを起点として夢へと変わっていく。

しかし、夢は忘れやすい。
たとえ起きた瞬間はうっすらと覚えていたとしても、時間とともにすぐに忘れていく。
少し時間が経ってから居眠り中に考えていたことや見ていた夢をいざ思い出そうとしても、
すっかり忘れてしまっていることに気づいたりする。

トランス下で考えたり聞いたりしたことも同じだ。
トランス中はそのことを考えたり、聞いたりしていたし、
意識がなくなっているわけではない。

それなのに、トランス誘導が終わったのちにトランス中の体験を思い出そうとすると、
思い出せないことがたくさん出てくる。

これは思い出せないからといって、すっかり消えてしまったわけではない。

「トランス中にこういう話をしたよね?」

と話題を振れば、

「ああ!確かにそんな話してましたね」

と思い出すことができる。
だから、頭のどこかには残っているのだ。
それなのに、意識に上らない状態になっている。

ちなみに、この健忘状態は催眠療法において新しい変化を創り出すときによく使われる。

たとえば、クライアントに新たな考え方を受け入れてもらいたいことがあったとする。
ところが、それは言葉で直接伝えても反発して受け入れを拒否されそうだ。

そのようなとき、クライアントに対してトランス誘導を行い、トランスに入れる。
そして、トランス状態にあるクライアントに受け入れてもらいたい新たな考えを伝える。

すると、クライアントがトランスから出たときに頭の中に伝えられた新たな考えは残っているが、
健忘が起きているのでそれを一時的に思い出すことができなくなる。
思い出せないということは意識には上らないということだ。
意識に上らなければ、意識的な反発を受けることなくそのまま頭の中に残り続ける。

そして、しばらく時間がたち、クライアントがその新たな考えが必要な問題状況に直面したとき、
以前、インストールされた新たな考え方が、突然、ひらめきのように意識に湧いてでる。

しかし、クライアントはその考えが催眠トランス中にインストールされたものだとは覚えていない。
ただ単に「自分が思いついたアイディア」としてその湧いて出た考えを採用することになるわけだ。

これは、催眠を用いたカウンセリングの理想形とも言える。
余計な反発や抵抗を呼び起こすことなく、
自分の考えとしてクライアントは新しい考え方を受け入れる。



以上、トランス体験を電車の中の居眠りになぞらえてみた。
「トランスと居眠りは似ている」といったが、
実際のところ、私見では、単に似ているだけではなくて、
もはや、電車内の居眠りもトランス体験の一種としてとらえていいと考えている。

ただ、他者からの誘導によって引き起こされたものではなくて、
周りの環境によって引き起こされたものであるというだけだ。

だから、相手の居眠りを意図して引き起こすことができれば、
それはそのままトランス誘導といってもよい。

では、身近な人をほんの数分で電車の中の居眠り状態にするにはどうしたらよいのか?

そう問われると案外難しいと感じるのではないだろうか。

自分1人で電車の中で居眠りするのは簡単でも、
目の前の相手を意図的に働きかけて居眠りさせるとなると何をしたらいいのか?
ただ相手に向かって「ねむれー、ねむれー」と命じてもかえって意識してしまって眠れなくってしまうだろう。

でも、そこを一工夫して意図的に他者を白昼夢状態に持っていくこともできる。
これがトランス誘導の技術なのだ。



11月21日、22日、23日の祝日を含めた三連休で、
トランス誘導技術を身につけるためのワークショップをやります。
そこでは、そういった人工的な居眠り状態を上手に引き起こすような技術を身につける練習をするわけです。

今回は残席がもう一名分しかないので、興味のある人はお早目にどうぞ。

 

●本当のエリクソン催眠 トランス誘導ワークショップ
エリクソン催眠の内でも「トランス状態」に焦点を絞り、トランス誘導技術やその活用法を徹底的にマスターしていただきます。
私たちの中にある無意識の存在とその働きを体感し、観察の重要性に気づき、相手に対して働き掛けて変化を引き起こす力が圧倒的に増すことを感じるでしょう。

日時:11/21(土) 11/22(日) 11/23(月・祝) 10:00-17:00(ランチ休憩1h含む)
場所:東京都 錦糸町めんたね事務所  (お申し込みをいただいた後、地図を送ります)

http://mentane.net/workshop/pg100.html

YESセットの真の意味と効果

  • 2014.11.19 Wednesday
  • 15:08
こちらの言葉に対する相手の反応が
 
「ハイ」
「ハイ」
「ハイ」

とYESの返答が連続する形に質問を組み立てるYESセット。
 
巷のコミュニケーション技術本にもよく書いてある。
名前を聞いたことのある人も多いだろう。
 
これを行うだけで、
自分と相手との間にラポールが築かれるという。

 
では、本当にそうなのだろうか?
 
続きを読む >>

エリクソン催眠 トランス誘導ワークショップのお知らせ

  • 2014.11.14 Friday
  • 14:57
11/22(土)23(日)24(月・祝)の三連休に
年内、最後の催眠ワークショップで次は来年の5月の予定である。
今回を逃すと、半年ほどチャンスがないので
少し告知をしておく。

 
催眠誘導は大きく二つに分けられる。
古典催眠と現代催眠だ。
 
続きを読む >>

タスクとプロジェクト

  • 2014.10.17 Friday
  • 15:14
結論:
プロジェクトを分割して細かいタスクにするには
試行錯誤のプロセス、トレーニング、上手になるまでの忍耐が必要だ

タスク管理が苦手な人は「プロジェクト」という概念を理解しておくと良い。
 
ぼくは子どもの頃から、スケジュール管理やタスク管理が大の苦手だった。
続きを読む >>

2014ハロウィンパーティーのお知らせ

  • 2014.10.05 Sunday
  • 22:42
ハロウィンパーティーやります!



2014年10月25日(土)
通常のサロン後に17時から
ハロウィンパーティーを開始致します。
クローズは21時です。

会費制ではありませんので
各自、飲食物を持ちよりとなります。

よろしくお願い致します。
参加人数は15名前後を予定しております。

会場
ツインタワーすみとし 住吉館2101ラウンジ

参加のお申し込み、
初参加で住所が分からない、
質問次項等の問い合わせは
前日までに以下のお問い合わせフォームよりご連絡下さい。

みんな来てね!

http://my.formman.com/form/pc/B9iSA57rIwozoxzf/

S的な解決者ポジションとM的な被害者ポジション

  • 2014.06.02 Monday
  • 20:50
●SMマトリックスにおけるSとM

めんたねで提唱している
コミュニケーションパターンの分類法、
SMマトリックスというものがある。

基本的にコミュニケーションパターンというのは、
コミュニケーション上の行動パターンの分類であり、
実際の行動として観察できることを基準に考えるのだが、
ある特定の行動パターンをよくとる人には
共通した思考パターンも見られることが多い。

今回は、そのSMマトリックスの中から、
SとMという対極にある軸についての話と、
その背後に見られる思考パターンとの関係について
話をしようと思う。



SMマトリックスにおいては、
S的な行動とは、能動的に自らが行動を起こす側にまわること、
M的な行動とは、受動的に他者からの働きかけに反応すること、
このように定義してある。

複数人で飲食店に入ろうとしたとき、
「この店に入ろうよ!」と決定に能動的に関わるのはS的、
そういう提案に対して「いいよ」「いや、ちょっと」と
受動的に反応するのはM的ということになる。

どちらがよくて、どちらが悪いというものではない。
S的な行動をとる人ばかりがいると、
意見が割れてなかなか物事が決まらないこともあるし、
M的な行動をとる人ばかりがいると、
物事を決定する人が誰もいなくて話が前に進まないこともある。

だから、状況に合わせて、
S的な行動とM的な行動を自由に使い分けられるのが理想だ。

ところが、常に行動パターンがどちらか一方に
偏っている人も結構いる。

実際を見てみると、
M的な行動パターンに偏っている人は多い印象がある。
一方、S的な行動パターンしかとらないという人は
あまり見たことがない。




●SとMの思考パターン

さて、その背後にはどのような思考パターンがあるのだろうか?


思考パターンのS性、M性がわかりやすく現れる場面に
「解決すべき問題に直面した時」あげられる。

私たちが直面する問題には、大なり小なり、
「自分で変えられる部分」と
「他人や世界の成り行きに任せるしかない部分」とがある。




たとえば、トランプの大富豪を例にして考えてみよう。

最初にカードが配られる。
強いカードが手元にたくさん配られるかもしれないし、
弱いカードばかりが配られるかもしれない。

みんなに平等な強さのカードが配られるわけではない。
そこも含めたゲームだ。

そのとき、強いカードであろうが、弱いカードであろうが、
自分に配られたカードを工夫して使って、
どうやって上手に勝負していくかを考える人がいる。

自分で変えられる部分に注目し、
そこにエネルギーを注ぐわけだ。

SMマトリックスでは、
このような思考パターンをS的だと捉える。



一方で、

「カードが弱いから勝てないんだ」
「どうして自分には弱いカードばかりくるのか?」
「あいつのプレイの仕方はずるい」
「そもそも、勝った人間は負けた人間から強いカードを
次のゲームで奪える、という大富豪のルールが悪い」

そういう風に与えられた条件についての
不平不満をずっと言い続ける人もいる。

こういう人は、
他人や世界の成り行きに任せるしかない部分に注目し、
そちらについて考えることにエネルギーを注ぐ。

こちらはM的だと捉える。

これはトランプに限ったことではない。
問題解決に対する態度全般に通じることだ。




●解決者ポジションと被害者ポジション

S的な思考パターンを持つ人は、
目の前に問題が生じたとき、
自分で変えられる部分に注目し、
自分の出来ることを考え、
そこをなんとかすることにエネルギーを注ぐことができる。
能動的に目の前の問題を解決しにかかる。

S的な人が問題状況に置かれた時に重視するポイントは
「与えられた条件がなんであれ、
それを活用して、どうやって問題を解決するか?」
ということだ。

つまり、S的な態度とは解決者ポジションに入ることだ。
そうすると、問題解決できる範囲は広がる。



一方、M的な思考パターンを持つ人は、
自分では変えられない部分、
他人や世界の成り行きに任せるしかない部分に注目し、」
自分ではどうにもならない側面を探し出し、
そこを引き合いに出して、
他人や世界のせいでうまくいかないと嘆く。
目の前の問題を「自分にふりかかってきた災難」と
受動的に捉えて反応する。

M的な人が問題状況に置かれたときに重視するポイントは、
「その問題は自分の責任ではない」
と思えることだ。
できれば、他人からも
「それはあなたのせいじゃないよ」と言ってもらいたいし、
他人が無理でもせめて自分の心の中では、
「これは私のせいじゃない」と思いたい。

これは被害者ポジションだ。



また、思考パターンがM的な人、
被害者ポジションの一つの変形として、

「私はバカだからできない」
「私は無能だからできない」
「私にはむいてないからできない」

という態度もある。

このとき、実は、自分の能力や性質は、
自分の意思や欲求から切り離され、
一時的に自分の外部にある他者や環境と同じように、
自分の中にある
「自分ではどうにも変えられない部分」
という扱いになっている。

自分にはどうにもならない無能さを
天から与えられてしまった被害者なのだ。




●目的論的なS、原因論的なM

物事の因果関係を考えるとき、
未来の目的に注目する目的論的態度と
過去の原因に注目する原因論的態度の二つがある。



S的、解決者ポジションにある人は、
目的論的態度で世界を眺める。

「このトランプゲームで勝つために、何をすべきか?」
「うまくいかせるために〜」

と未来にある目的からそれを達成する手段を考える。



一方、M的、被害者ポジションに入っていると、
原因論的態度で世界を眺める。

「私が勝てないのは、なぜなのか?」
「〜だからうまくいかない」

と過去の原因を探して、今の望ましくない結果を説明する。



勝てない原因を単に探り、
それを活かして次の戦略を考えるのであれば、
それも大変に有効なのだが、そうではない。

被害者ポジションに入った人が原因を探るときには、

「カードが悪かったのだから、勝てなくても仕方がない」
「あの人が悪いから、
私はこんなに苦しい目にあわされている」
「私には才能がないから、
どんなに努力をしても無駄だ」


などと自分にはどうしようもない要素を探して、
それを問題解決ではなく、
問題を解決できない自分の心の慰めに使う。

自ら問題を解決する行動を起こすつもりはなく、
逆に自分が行動しなくても良い理由を探すためのものだ。

だから、被害者ポジションに入るための原因探しは
問題解決にまったくつながらない。





●自信の解像度

一人の同じ人間でも、
目の前の問題の種類によって
思考パターンが変わったりする。

努力すれば、自分でなんとか出来そうなこと、
自信のあることについてはS的に振る舞いやすい。

自分ではどうにもならなそうなこと、
自信のないことについてはM的になりやすい。

そして、S的な思考パターンとM的な思考パターン、
どちらの方が問題解決につながりやすいかといえば、
当然、S的な思考パターンだ。

だから、効果的に目の前の問題を解決していくには、
S的な思考パターンを保つ必要がある。

そのためには、目の前の問題解決に対して、
自信を持つことが重要だ。



自信の持ち方には解像度がある。
自信を上手に持つためには、
自信の解像度を高めるとよい。

たとえば、「水泳には自信がない」と
水泳全体を「自信がない」という枠に大雑把に入れてしまうと、
水泳に対して自信を持つのは難しくなる。
これは自信の解像度が低い状態だ。

これを、

「上手に今、泳ぐ自信はないが、
練習したら徐々に上達する自信はある」

と細かく分ける。

「今、上手に泳ぐこと」と「練習後の上達」に分け、
それぞれについて自信の評価をする。

そうすることで、水泳の中でも自信を持てることが出てくる。



M的な思考パターンが強い人は、
日頃、自信の解像度も低くなっている。
ダメなものは全部ダメ、という状態だ。
これだと問題解決のための努力をする気になれない。


一方、S的な思考パターンの持ち主は
たいてい自信の解像度が高い。

そして、一部の自信を持てる部分にエネルギーを注ぐ。




●現実を直視する

自信の持ち方について解像度を高めるためには、
目の前の問題と現状を客観的に直視する必要がある。

問題と現状を正確に見つめられれば、
自信を持てる部分と持てない部分に
細かく分けることができる。



以前、ダイエットについて

「痩せるためには、
太って着られなくなった服を一度全部捨てて、
今の体型にフィットする服を買え」

という話を聞いたことがある。

これは理にかなっている。

今の太った自分を直視し受け入れないと、
昔の体型の服を捨てることができない。


もしも、昔のサイズの合わないパツンパツンの服に
しがみついている人がいるとしたら、
その人は、気持ちの中で、
昔の服を着ていた自分のままでいたい、ということだ。
まだ痩せていた頃のイメージに
自分の頭の中でしがみついている。

自分の頭の中のイメージでだけ
「痩せている自分」を保って帳尻合わせをしているだけだ。

脳内で帳尻合わせをして心の平安を保っている限り、
目の前の問題に真剣に向かい合い、
やれることを正しく探し出すことができない。

その結果、自信の解像度は一層低くなり、
漠然とした不安がどんどん増える。

人は不安から逃げる性質を持つ。

結局、ダイエットをまともにすることはできない。




●自分頼みのS、他人頼みのM

問題解決をうまくしていくためには、
自信の解像度を高めるためにも、
現実を直視する必要がある。

S的な人は、
目をしっかりと見開き、目の前の問題を直視し、
自分の力で対処しようとする。


M的な人は、
恐怖のあまり目を閉じ頭を抱えて縮こまり、
不安や不満を訴えながら恐怖が通り過ぎてくれることを祈る。

Sは自分頼み、Mは他人頼みだ。




●M的な態度を取るべき場面

Mは恐怖が通り過ぎてくれることを「祈る」と述べた。


この「祈る」という行為はM的なのだが、
適切な場面でうまく使うと有効だ。

どうにもこうにも自分の力では何もできない状況というのはある。
そのような場面でS的に振舞おうとしても、
やれることがないため、途方にくれる。

そのようにM的な状態に居続けなければならないとき、
到底、自分の力ではどうにもならないと感じているとき、
人は祈ることで心が救われる。

だからどんな世界にも必ず宗教があるのだろう。



311の夜、その翌日、原発は予断を許さない状況であったが、
多くの日本国民にはやれることはなかった。

M的にならざるを得ない状況だった。
このとき、少しでも心穏やかに過ごすために
やれることは祈ることだった。

完全に自分の力の及ぶことではないことに関しては、
それを完全に認めてただ祈り、
感じても意味のない不安を少しでも鎮める。

同じM的な態度をとるのであれば、
被害者ポジションに入って、
不安や不満を増幅するようなやり方をするより、
これは完全に自分ではどうにもならないということを
単に心の底から受け入れ、
あとはただひたすらに祈って
心穏やかにする方が良いだろう。

そうやって不安を減らし、
現実を見つめる勇気を手に入れたら、
自信の持ち方の解像度を高め、
やれることに注力する。




これがSとMの適切な使い方ではないだろうか。

自分の力ではどうにもならないことを
どうにかできると思うことも、
どうにかできることを
どうにもならないと思うことも、
どちらも問題解決から遠ざかる。

 

O GOD, GIVE US

SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM THE OTHER


神よ

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。


このニーバーの祈りは正しい。








 

ギャラリーを利用する

  • 2014.04.12 Saturday
  • 17:12
ここまで「ついウッカリ、キレてしまう」という癖をなくすための具体的な方法を説明してきた。
 
  1. キレてしまったことについては、きちんと責任を引き受けて必ず謝罪する。
  2. 謝罪のあとには自分の要求を言葉できちんと伝える


キレる癖をなくしたい人は、このルールを今後、絶対に守る、と決めて欲しい。

キレてしまうのは身体の癖だから、まずは仕方がない。ただ、あとで冷静になった時点で、キレたことの責任を必ず引き受けるようにする。

これが謝罪のステップだ。

もともとキレるのは自分の要求を自分から切り離して責任を引き受けない形で間接的に伝えるものだ。だから、キレた後、その尻拭いを自分自身できちんとすることを決めておけば、結局、キレるのは責任回避にならず、面倒事を大きくするだけだと身体が理解するようになる。

すると、実際にキレてしまう前に、謝罪というような面倒で大変な作業をしないですむ、もっと楽なやり方を無意識的に探る癖がつく。

そのために、まずはキレてしまったときには必ず謝ることを自分自身に義務付けるのだ。

自分の言動の全てに責任を引き受ける覚悟を持った人間は、周りからの信頼を集める。真剣に謝罪するということを繰り返していると、謝罪することは不名誉なことというだけではなく、思いのほか、周りからの人望を集める有効な手段だということにも気づくだろう。

その頃には、キレる前に自然と思いとどまって、自分の要求を考える、それをどのような伝え方をしたらうまくいきそうかを計算する、という新たな思考パターンが自分の中に根付いていることに気づくだろう。

もう「キレてしまった悪い自分」と「それを反省する良い自分」などと自分を二つにわけて心を守る必要がなくなるのだ。


そして、要求のステップを通して、上手な要求の仕方、自然で平和的な要求の仕方も身についていく。

その結果、キレるステップを避けて、もっとも効率的な方法で自分の望みをかなえるのがうまくなる。人は自分が上手にやれる方法を何度でもくり返し使う。

そうやって、怒りを溜め込む前に要求の形でこまめに解消していけるので、キレたくなる場面自体が減る。


キレないように努力する必要は一切ない。いくらでもキレていい。現時点では不随意なのだから仕方がない。その代わり、キレたら必ず正しく謝り、正しく要求するようにしてほしい。それだけで、キレる癖は改善する。



さて、補足的にちょっとした小賢しいコツを伝えておきたいと思う。


それは「ギャラリーが見ている前で謝罪し、要求する」ということだ。

今回、伝えた方法は世間一般からみて非常に筋が通ったやり方だ。トラブルの渦中にある当事者はともかく、客観的な立場で冷静に状況を眺められる第三者からすると、このやり方には非の打ち所がない。

その結果、衆人環視のもとで謝罪と要求のステップを行えば、ギャラリーはたいていあなたに賛同する。

もしも、相手が話の通じないひどい人であったり、感情的になりすぎて話にならないような状況であったとしても、周りの人はみんなあなたの味方につく。

これは大きな助けになる。

もちろん、相手の心情に配慮して、誰も見ていないところで謝罪と要求を行うのも構わない。ただ、この相手は話が通じなさそうだと感じた時は、ギャラリーがいる場でやったほうがいいだろう。

ギャラリーがその場に及ぼす力というのは案外大きいもので、理不尽な相手が理不尽なことを言ったり、要求したりしようとしても、ギャラリーの目が気になってできない。

もし、相手がそういう理不尽な態度をとったとしたら、周りの人たちは「あの人、ちょっとおかしいから気にする必要ないよ。あなたは正しいことをしたよ」とあなたの側につくだろう。

筋を通すというのは世論を味方につけるための強力な手段なのだ。

謝って、相手から責め立てられるのが不安な人などは、ぜひギャラリーを活用してもらいたいと思う。
Check

calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< September 2016 >>

めんたね

相手の心理的抵抗を回避し、
自由に動かす。


催眠コミュニケーション
ミルトン・エリクソン
カウンセリング技法

などについて
まとめられています。


→「めんたね」を見る

ワークショップ

●2016年スケジュール●
「めんたね入門ワークショップ」
2/14(日)催眠がつなぐ意識と無意識
3/12(土)人の心をつかむSとMのコミュニケーション
4/10(日)悩みと望みが人を動かす


6/12から
(月1回 全10回)
「無意識コミュニケーション基礎コース」


3/19(土) 3/20(日)
3/21(振休)
「トランス誘導ワークショップ」(第四期)


毎月 1回 第一木曜日
「ミルトン・エリクソン研究会」


月1回 土曜日
「めんたねサロン」

twitter

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM